12世紀末に王都アンコール・トム(大きな町)が建設されました。その中心に位置するのがバイヨン寺院です。ここは観世音菩薩の四面塔が有名な仏教寺院です。アンコール遺跡のなかでアンコール・ワットとともに特に有名な寺院です。
アンコール・トムの南大門
アンコール・ワット近くのレストランで朝食を食べたあと、私たちは一路アンコール・トムを目指しました。
アンコール・トムの南大門です。
左右には神々と阿修羅の像が並び、綱引きをしています。これは「乳海攪拌」というヒンドゥー教の天地創世神話によります。綱は蛇の胴体で、この綱引きをしながら海中をかき回すという攪拌が1000年も続き、やがて世界が生まれたといいます。
こちらが阿修羅像です。
こちらが神々の像。
南大門。よく見ると上部に顔が彫られています。前後左右にあり、これが四面塔です。
ドライバーは私を降ろして、「門を通った先で待ってる」と写真を撮る時間をわざわざくれました。心遣いに感謝です。
バイヨン寺院
アンコール・トムは広大で、その中に当時王宮も造られたのですが、バイヨンはアンコール・トムのちょうど中心にあります。
バイヨンはアンコール・ワットに比べて複雑で迷路のようです。
浮き彫り(レリーフ)。
バイヨンで有名な観世音菩薩の四面塔です。
やさしい表情です。
これが最も有名な観世音菩薩の四面塔だそうです。
バイヨンのも女神像(デバター)は多い。
バイヨンの女神像の表情はとても柔和な感じがしました。
バイヨンを造ったジャヤヴァルマン七世は大乗仏教を信仰していたようで、ヒンドゥー教のヴィシュヌ神に捧げられた寺院であるアンコール・ワットとは趣が異なります。観世音菩薩や女神像の表情はとても柔らかくいい雰囲気です。アンコール・ワットはまるで宮殿のような印象を受けたものでしたが、バイヨンはより寺院らしいと感じました。