イントラムロス Intramuros
マニラ市の中央にイントラムロスとよばれる城塞都市があります。ここは16世紀にスペイン人がフィリピン統治の根拠地とした場所で、周囲には城壁が形成され、かつてはスペイン人とメスチーソ(スペイン人との混血)のみが住むのを許されていたといわれます。
イントラムロスの入口
雑貨店。スパニッシュスタイルの建物
カーサ・マニラ博物館 Casa Manila museum
この博物館ではかつてのスペイン統治時代の特権階級の暮らしぶりを見ることができます。中は撮影禁止だったので外観だけ
サン・オウガスチン教会 San Augustin Church
サン・オウガスチン教会 。カーサ・マニラ博物館の向かいにあります。1599~1606に建てられたフィリピン石造建築のなかで最も古い教会のひとつ。世界遺産に登録されています。
教会では結婚式が行われていました。
教会横にはサン・オウガスチン博物館が併設されています。
サン・オウガスチン博物館 San Augustin Museum
宗教画や礼服、像など宗教的な品々が数多く展示され、これらは歴史的にも価値があり見どころは多い。じっくり見たら半日はかかりそうだと思いました。博物館内の各部屋や廊下は重厚な石造りで16世紀の世界に迷い込んだかのよう。ただ歩き回るだけでその雰囲気を感じられて楽しい。壁、柱、天井、窓、椅子、階段、手摺りなどそれ自体個性的であり存在感がありました。
サンチャゴ要塞 Fort Santiago
イントラムロスの北西の一番端に位置するのがサンチャゴ要塞です。
かつてこのイントラムロスという城塞都市のなかで、ここが戦略上最も重要な場所としての役割を果たしていたそうです。
サンチャゴ要塞の裏手にはパッシング川が流れる。その向こうはチャイナタウン。
マニラ大聖堂 Manila Cathedral
イントラムロスにはマニラ大聖堂があります。
第二次世界大戦で破壊されましたが、1954~1958年に再建された教会で、フィリピンで最も重要な教会とされています。
ここのパイプオルガンは4500本のパイプをもちアジアで最も大きいものの一つといわれます。
この教会のステンドグラスはフィリピン人アーティストによってデザインされたそうです。
ここでも結婚式。部外者でも中に入れました。
私が中に入ったときはちょうど二つの結婚式の間だったようで、しばらく中を見学してたら次の結婚式がはじまってしまい、ドアが閉まって出れなくなってしまいました。いいのかなと思いつつ、一番後ろの席に座って、結婚式に参加することになりました・・・
しばらくして教会後方にずらりと列ができました。いちばん前にひとり立っている黒いスーツの男が新郎か。それに続いて男女二人ずつの列。その後ろにドレスアップしたちっちゃな子供たち。
音楽が奏でられ、まず新郎がひとり前に歩いていきます。今日の主役です。みんなが彼を見ていました。みんなが彼を祝福しているのがわかりました。そのあと男女二人ずつ間隔をおいて前に歩いていきます。子供たちはひとりずつ歩いていきます。全員行ってしまい、さてと後ろを見ると、いよいよそのドアはゆっくり開いていくのでした。
もうひとりの主役の登場です。場の空気が変わる・・・皆が花嫁を見ていました。きれいでした。そしてファウストの言葉を借りたらこう言うのが最も適しているような瞬間でした。
「時よ止まれ。お前は美しい」